2016.10.31 ~ 11.2
モロンダバから西海岸沿いを南下していく数日間は、この旅いちばんの過酷なポイント。
モロンダバからイファティや大都市トゥリアーラへは、陸路だと最短でも3日かかる。
しかも、この区間の悪路ぶりは、ガイド本”ロンリープラネット”にこんな感じ↓で書いてあったのだ。
モロンダバからトゥリアーラへは、乾季(4月〜10月)のみ走行可能で、born shakingの3日間。孫の代まで語り継ぐことのできる大冒険。人里離れた村や天国のようなビーチなど、最高の景色が待ち受けているだろう。
born shaking…ぼーん しぇいきんぐ??骨が?揺れる? ?
いやいや、そんなにがんばらなくてもいいんじゃね。4WD探せないし〜って。
でも、フローレンスが「4WDがあるからぜーんぜん平気だよ。ここを行けばもっとすごいバオバブが見られるんだよ。」って。
なんだって!!??もっとすごいバオバブ??
で、見せてくれた写真に写っていたのは、背の高いバオバブ街道の木とはまるで違う、太くでがっしりした木。
太さがマダガスカル最大のものもあるって。
そりゃ、行くしかないでしょ!バオバブを見にマダガスカルへ来たんだからね。
この時はまだ、ぽっちゃりバオバブ群の事はよく知らず、現地で大興奮することになるのです。
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西海岸の悪路1日目、モロンダバ 〜 マンジャ
この日のスケジュールは、朝4時半にバオバブ街道へサンライズを見に行くことから始まった。
朝日を浴びた、幻想的なバオバブに元気をもらい、いったん宿へ。
買い出しを済ませ、しばし休憩してから、朝9時ごろメナちゃんの4WDでしゅっぱーつ!
前日も寝たのが遅かったし、睡眠時間、約4時間…。スケジュールがハード過ぎません?
モロンダバを出発してすぐに、舗装されていないボコボコ道に入った。
ガッタンゴットン進んでいく。それでも、眠いから、結構寝られちゃう。
途中、小さな村をいくつか通り過ぎる。
メナちゃんはその度に通行料らしきお金や食べ物を渡し、私たちはスターのごとく窓から手を振りまくる。
木陰でランチ休憩。ドライバー、メナちゃんはマンゴーやパンの残りを村の子どもたちにあげる太っ腹。そのまま目の前にある小さな川で水浴びをしたりしている姿も太っ腹…。
小さな村のこどもたちにとっては、車を運転し、町からのお土産を持ってくるメナちゃんは、憧れの存在。
そのヒーローはずーっと、裸にバスタオル1枚で運転していたけどね…。自由すぎる。
4WD車は川の中だって走れる!?
私たちがメナちゃんから教えられた最初のマダカスカル語は、
”ララナ ラツィ”= 悪い道
つまり、このボコボコの悪路のことだ。
揺れが激しくなると、メナちゃんは「ララナ ラツィ!」と満面の笑顔。
1日目は、浅めの川を2つ渡っていかなければならない。
まだ、雨季も始まったばかりで、それほど水かさも多くないけど、
えっ、ここ行っちゃうの?本当に大丈夫なの?
私たちの驚きと不安をよそに、バシャバシャ進んでいっちゃうのだ。
そうか、4WD車ってこうやって使うのか。日本の車たちはまだまだ甘やかされているぞ。
ま、途中パンクし、メナちゃんはバスタオル1枚で、途中からパンツ1枚でがんばってタイヤを交換していたけどね。
そんなこんなで約10時間。
睡眠が足りていなかった私たちは、激しい揺れもほとんど気にならず寝て過ごし、ようやくマンジャに到着だ。
旅いちばんの最悪の宿、マンジャで1泊
モロンダバを出発して、小さな村はいくつもあるけど、初めて出てくる大きめの町がマンジャです。
町に1つしかない宿は、たくさんの白人旅行客と4WDがいっぱい。
こんなにも外国人がいっぱい泊まり、宿泊費もまあまあのお値段なのに、窓も小さく暗〜いお部屋。クオリティの低さはピカイチ。
ジンバブエ人のおうちに遊びにいった感じ…。いや、もうちょっと下かも。
しかし、ここがマンジャ唯一の宿。他に選択肢はアリマセン!
嫌な予感が、ぷんぷんする…。
そして、嫌な予感って、的中するものなんですね。予想通り。
次の日は朝5時半に出発するので、4時半に起床。まだ真っ暗。
マダガスカルの大抵の町では、夜しか電気が使えません。
自前のヘッドランプで手元を照らしながら、ベッドの上で荷物をまとめていると…。
新人:(ベッドの頭側の天井近くを指差して)「隊長!あそこ!!!!!」
隊長:「どこどこ…?うわっ、ウギャー!!でかい!」
大きなMr.コックローチが壁にはりついているではないか!!
日本から持ってきた強〜い味方、虫除けスプレーをシュッと、ひとかけ。
ぎゃ〜〜〜!!Mr.コックローチが〜〜〜!!!ひょえ~~~~~!!!!
・・・・・・・・・・・・・・・・・
ここでの戦いは、今思い出すだけでも鳥肌が。
新人はこの出来事がトラウマとなり、「暗闇+ヘッドランプ=・・・」の図式ができてしまったのでした。
川を渡るいかだの休憩所にて
朝5時半、メナちゃんカーに乗り、出発だ。
暗くて狭い中で、ヤツと戦ったばかりなので、車の中の方がはるかにマシな状況。
今日も大きな川を渡ります。でも、今回は大きくて深いらしく車で走破せず。
川を渡るためには、大きな筏(いかだ)のようなものに車を乗せて向こう岸へ行くんだって。その渡し筏が向こう岸にあるので、しばらく待機〜。
川の手前の木陰で村人がたむろっている。きっと、渡し待ちの休憩所なのかな。
遊ぶといっても、できることはただ1つ。マダガスカル語を教えてもらうこと。これがいちばん!
チビッコ:「ボーミーシー(口よごれているよ)」
隊長&新人:「えっ、あ、ありがとー…」
チビッコたちだけでなく、おじちゃんおばちゃんもどんどんマダガスカル語を教えてくれる。
チビッコ&おじさん:「エンゲナレウエ!と言ったら、エーカー!って返すんだよ。」
隊長&新人:「エンゲナレウエ?? エーカー??」
みんな:うんうん頷いたり、笑ったり。
意味もわからないまま、大声でそれを言い続け、ここの休憩所を後にしたのでした。
その後しばらく経ってから、「バイバーイ!」「はいよ〜!」みたいな掛け合いの言葉だということが分かり、ひと安心。
みんなゲラゲラ笑っていたから、いかがわしい言葉を言わされているのかと…。善良な人たちだったんだね。
川を渡ると、バオバブの雰囲気が今までとは違うぞ。すっと背が高いというよりは、横にも広がりが出てきた。
まるで、映画『マダガスカル』に出てくるバオバブだ。ほら、あれ、上に飛行機が乗ってるやつ。
まさかの、メナちゃんの実家訪問
しかし、この辺りはメナちゃんの生まれた町らしく、突然、メナちゃんの実家訪問となったのだ。
のんびり休憩するので、私たちも車から降りてメナちゃんのお母様にご挨拶。
言葉はわからないけど、なんとなくお母様だってことはわかりました。
しばらくすると、親戚や近所の子どもたちに囲まれてしまった。
またか…。
サービス精神旺盛な私たちは、子どもたちと交流をすることに。
- ♪大きな栗の樹の下で〜
- フェルーマー!!(さよなら〜)
ついつい、子どもを見るとがんばってしまうあそび隊。鼻水と泥だらけのチビッコと触れ合った隊長は、手が洗えない状況に、この後だんだんとイライラが…。しずまれ~怒り。
- カメレオンだ!
- シッポまで入れると30cm以上ある
あ、道端にカメレオン!!
マダガスカルのカメレオンは結構大きいのだ。
最高のバオバブ群は、モロンベのちょっと南
あちこち寄り道し、ようやくモロンベMorombeの町でランチ休憩。
モロンベは、同じ西海岸ってことでモロンダバと雰囲気が似ているが、かなりさびれた感がある。
魚とポテトをいただいた小さな食堂には、この地域で最大のバオバブの絵が描かれていた。
近いぞ。
その最大のバオバブは何の標識も無く、突然現れた。
確かに、デカー!!
他の外国人観光客の4WD車も同じようにここへ寄り、腕を広げてみたり写真を撮ったり。
ひっそりと大人気。
そこから10分ほど行ったところに、次のバオバブ群が見えてきた。
ナンジャコリャー!?
ハリーポッターのギャーギャー無くマンドレイクのような、
周りの旅行客がいなくなってから、メナちゃんが登れるよって。
で、登ってみた〜!
前もって情報がないので、どんなバオバブが見られるのかも知らず、訪れてみたらこんな面白い光景。
特にこれといった名前もなく、観光客向けにバオバブの森 Baobab forestとか、バオバブ群生地とか言われてるようです。
いろいろなバオバブを堪能し、もう大満足!!
今日は、あちこち寄ったし、エンターティメントもいっぱいだったし〜。
この日は、もう少しだけ南下して、アンダバドアカ Andavadoaka の町へ向かったのでした。
ありがと〜、バオバブ!
サンキュ〜〜、宇宙!
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